ビルケント大学国立ナノテクノロジー研究センターにおける超音波フリップチップボンディング

トルコの国立ナノテクノロジー研究センター(UNAM)が、COVID-19パンデミックの環境の中、既存のファインテックFINEPLACER® システムを改造し、高難易度の超音波フリップチップ接合アプリケーションを成功させた方法についてご紹介します。

トルコのビルケント大学UNAM(国立ナノテクノロジー研究センター)は、そのインパクトのある研究開発プロジェクトで、ナノサイエンス、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、材料科学の分野を主導しています。UNAMは「国立研究所」として、インパクトのある有用な知識を生み出すことを目指し、質の高い科学や社会的利益、グローバルなイノベーションの実現に強くフォーカスすると同時に、世界レベルの研究開発人材や世界最先端の科学、高付加価値技術の創造を目標に掲げています。

遡ること2014年、UNAMは研究基盤の強化、そして学術界や産業界のユーザーの利用も想定し、FINEPLACER®マイクロアッセンブリーシステムを導入しました。その後、TUBITAK(トルコ科学技術研究評議会)1003プログラム(主要課題研究開発資金調達プログラム)の一環として、CMUTアレイセンサーチップとASICチップ間のデータ通信分野における、難度の高い超音波フリップチップボンディングアプリケーションの開発に、このダイボンダーシステムを使用する予定になりました。しかし、2つの課題がありました。1つは設備導入時の装置仕様には超音波接合対応が含まれていなかったこと。もう一つは、当初想定されていたボールバンプ1個あたりの荷重が、Auワイヤーにより形成された約140個のボールスタッドバンプに対して熱圧着や超音波フリップチップボンディングを行う場合には不足していたことでした。

 

迅速なオペレーショントレーニング

このプロジェクトにおける主任研究員Mehmet Yilmaz博士は、過去の研究においてファインテックの装置を使用した経験がほとんどありませんでした。そこでMehmet Yilmaz博士は、プロジェクトのスピードアップを図るために、ファインテックにコンタクトを取り、トレーニングプランを作成しました。COVID-19の流行により、現地でのトレーニングは不可能でしたが、ビデオ会議、電話、TeamViewer、電子メールが駆使され、大学院生Mehmet Halit Öztürk氏と、Hakkari Universityの1003プログラムプロジェクト協力者であるFikret Yildiz博士が、広範囲なトレーニングを受けました。関係者全員の献身的かつ多大な努力と、装置自体が持つ直感的な操作性により、プロセスオーナーであるMehmet Halit Öztürk氏、主任研究員のMehmet Yilmaz博士、共同研究者のFikret Yildiz博士は、この装置で行う事が出来るすべてのマイクロアセンブリ工程を、すぐに一人で行う事ができるようになったのです。

 

超音波ボンディングへのアップグレード

このプロジェクトにおけるフリップチップボンディングアプリケーションは、非常に大きな荷重を必要とする材料(例:直径 25 マイクロメートルのAuワイヤによるスタッドバンプ)と熱に敏感な材料(例:ASIC チップ)で構成されおり、また、従来の基板パッドやバンプ材料との互換性がありませんでした。(例:基板パッドが金でバンプ下のメタライズなし)

そのため,スタッドバンプを多用するチップのアッセンブリで通常用いられる、はんだ付けや接着剤による接着、熱圧着などの接合技術は第一候補とし て不適当でした。そこで、超音波と加熱を組み合わせたサーモソニックボンディングがプロセスアプローチとして検討されました。UNAMが所有する装置はもともと超音波用に設計されていませんでしたが、それはFineplacer®システムにとってそれは問題ではありませんでした。このシステムはモジュール方式を採用しているため、購入から数年後でも、要件に適した拡張モジュールによって新しい技術やプロセスをオンサイトで追加、ハードウェアとソフトウェアの両面でシステムに完全統合することできます。つまり、機械の耐用年数を通じて、柔軟で将来性のある機能追加やアップグレードが可能であり、アプリケーションの要求が変化した場合にも有効に対応できる、ということです。

「ファインテックの担当者と連絡を取り合い、密接なコミュニケーションを取れたことに本当に感謝しています。COVID-19の制約があるにもかかわらず、彼らは、我々の困難な超音波フリップチップボンディングアプリケーションを始めるために、多くの時間を割いてくれました。」

Mehmet Yilmaz, PhD, Principal Investigator, Bilkent University UNAM and Institute of Materials Science and Nanotechnology

TUBITAK 1003プロジェクトでのアプリケーションは、高いコプラナリティ(平行度)要件と、許容されるプロセスパラメータの幅が小さいと予想されていたため、非常に難易度の高いものでした。さらに、超音波プロセスと多数のスタッドバンプの組み合わせでしたので、特殊な技術的課題も発生しました。しかし、ファインテックのエンジニアリングチームが過去30年以上にわたって培ってきたプロセスノウハウにより、包括的なサポートが提供されました。また、ファインテックは、カスタマイズされた超音波用ツールや、超音波パワーを正確に必要な領域に集中させるための特注治具の開発でも大きく貢献しました。このプロセス開発における技術的なコンサルティングサポートは、COVID-19の状況において、可能な限りのデジタルコミュニケーションにより行われました。Yilmaz博士は、この間、ファインテックの担当者とのアクセスが良好で、緊密なコミュニケーションが取れたことを特に高く評価しています。

 

良好なプロジェクトスタート

結果として、プロセスオーナーである大学院生Mehmet Halit Öztürk氏、Yilmaz博士、Yildiz博士は、COVID-19パンデミックによる困難な状況にもかかわらず、短期間でファインテックのダイボンダーに習熟することができ、さらに、既存の装置の改造と、カスタマイズされたハードウェアソリューションの提供により、難易度の高い超音波フリップチップボンディングアプリケーションの開発に成功することができました。その際、ファインテックは効果的なエンジニアリングサポートを提供し、プロジェクトの開始までYilmaz博士やそのパートナーと共に歩むことができたのです。

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